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Business Image Diagram:Structuring and Visualization

― アイデアを整理し、新しいビジネスの全体像を具体化する ―

Stage 1では、自分たちの体験や気づきから新しいビジネスのアイデアを発想し、リッチ・ピクチャーとして一枚の絵に描きました。

そこには、実現してみたい世界や、人々の喜び、さまざまな可能性が表現されていると思います。

しかし、その絵を描いただけでは、まだ新規ビジネスの企画として十分ではありません。

例えば、次のようなことを考える必要があります。

「誰に、どのような価値を提供するのか」

「その価値は、どのような仕組みで生み出されるのか」

「誰が、どのような役割を担うのか」

「実現するためには、どのような課題があるのか」

こうしたことを整理し、自分たちのアイデアをビジネスとして検討できる形にするのが、Stage 2の目的です。

リッチ・ピクチャーで描いた世界を、ビジネスの仕組みが分かる図へと発展させていきます。

ビジネスイメージ図とは、新しいビジネスのアイデアを整理し、顧客、提供する価値、関係する人々や組織、それらの関係を一枚の図として表現したものです。

リッチ・ピクチャーでは、自分たちが実現したい世界を自由に描きました。

一方、ビジネスイメージ図では、そこから一歩進んで、実際にビジネスを成立させるための基本的な構造を考えます。

例えば、次のような要素を整理します。

① 顧客(Customer)

誰にサービスや商品を提供するのか。

どのような人が、どのような場面で利用するのか。

② 提供価値(Value Proposition)

顧客に、どのような喜びや便利さ、新しい体験を提供するのか。

そのビジネスによって、顧客の生活や仕事はどのように変わるのか。

③ 提供する商品・サービス(Products and Services)

どのような商品やサービスを提供するのか。

顧客は具体的に何を購入し、何を利用するのか。

④ 関係する人々や組織(Stakeholders)

商品やサービスを提供するために、どのような人々や組織が関係するのか。

誰が、どのような役割を担うのか。

⑤ 実現するための条件(Feasibility Conditions)

そのビジネスを実現するために、何が必要なのか。

人材、設備、技術、時間、安全性など、どのような条件を満たす必要があるのか。

これらの要素を整理し、関係が分かるように配置していきます。

ただし、この段階ですべてを詳しく決める必要はありません。

まずは、新しいビジネスの基本的な仕組みを、チーム全員が共有できるようにすることが大切です。

ここでは、「地域で素敵を体験(地域の匠)」を例に考えてみましょう。

Stage 1では、地域の人々が持つ知恵や技能を、訪問者が体験し、学べるサービスとして提供するアイデアを描きました。

これをビジネスイメージ図に発展させるためには、顧客や提供する価値、関係者の役割などを整理する必要があります。

例えば、顧客は、地域ならではの体験を楽しみたい都市部の住民や旅行者です。

提供する価値は、地域の人々との交流を通じて、暮らしの知恵や技能を体験し、学べることです。

そのためには、地域の体験提供者、現地コーディネーター、予約や案内などを担当する事務局などが関係します。

さらに、交通や施設などの面で協力する地域パートナーも必要になるかもしれません。

こうした関係者が協力し、顧客に価値を届ける仕組みを考えていきます。

ここで大切なのは、単に顧客と体験提供者を結びつけるだけではないということです。

初めて訪れる人が安心して参加できるようにするためには、事前の案内や安全への配慮も必要になります。

また、一度きりの体験で終わらず、地域との継続的な関係につなげることも考えられます。

このように、顧客が得られる価値を中心として、商品・サービスと関係者の役割を整理することで、新しいビジネスの姿が明確になっていきます。

この事例を参考にしながら、自分たちの新規ビジネスについても、顧客に提供する価値を中心に据えて考えてみましょう。

新しいビジネスを考える時、自分たちが思い描いたアイデアの良いところにばかり注目してしまうことがあります。

しかし、どれほど魅力的なアイデアであっても、顧客にとって不便な点や、サービスを提供する側にとって負担になる点があるかもしれません。

そこで、ビジネスイメージ図を描きながら、次の四つの視点から考えてみましょう。

① 良い点

新しいビジネスによって、どのような価値が生まれるのか。

顧客や関係する人々にとって、どのようなメリットがあるのか。

② 悪い点

ビジネスを実現するうえで、どのような問題や制約があるのか。

時間、費用、安全性、技術などに課題はないだろうか。

③ 嬉しい点

そのサービスを利用することで、顧客はどのような喜びを感じるのか。

また、サービスを提供する人々にとって、どのような喜びやメリットがあるのか。

④ 嫌な点

顧客にとって、不安や不便に感じることはないだろうか。

サービスを提供する側にとって、負担が大きくなりすぎることはないだろうか。

ここで重要なのは、顧客の立場だけでなく、商品やサービスを提供する側の立場からも考えることです。

例えば、顧客にとって非常に便利なサービスであっても、提供する側に過大な負担がかかる仕組みでは、長く続けることが難しくなるかもしれません。

一方、提供する側にとって効率のよい仕組みでも、顧客が不便だと感じたり、利用する価値を見いだせなかったりする可能性があります。

顧客と提供者の双方にとって、どのような価値が生まれ、どのような課題があるのか。

このことを考えながら、ビジネスイメージ図を具体化していきましょう。

ここからは、Stage 1で作成したリッチ・ピクチャーを使って、チームでビジネスイメージ図を作成していきます。

最初から完成した図を描こうとする必要はありません。

まずは、必要な要素を整理し、それらの関係を一枚の図にまとめてみましょう。

Step 1 リッチ・ピクチャーから重要な要素を取り出す

チームで作成したリッチ・ピクチャーを見ながら、描かれている人物、商品、サービス、場所、出来事などを確認します。

その中から、ビジネスを成立させるために重要だと思う要素を取り出してみましょう。

必要に応じて、付箋などに書き出して整理しても構いません。

Step 2 顧客と提供価値を明確にする

次に、自分たちの新規ビジネスが、誰にどのような価値を提供するのかを考えます。

「誰が利用するのか」

「どのような課題や要望があるのか」

「自分たちのサービスによって、何が変わるのか」

この三つの問いについて、チームで話し合ってみましょう。

顧客と提供価値が明確になることで、新規ビジネスの中心となる考え方が見えてきます。

Step 3 関係者と商品・サービスのつながりを整理する

顧客に価値を提供するためには、誰が何をする必要があるのでしょうか。

商品やサービスを提供する人、協力する人、運営を担当する人などを考えてみましょう。

そして、それぞれの関係が分かるように、図の中に配置していきます。

必要に応じて、矢印を使って商品・サービスや情報などのやり取りを表現しても構いません。

この段階では、すべての取引や業務の詳細を確定する必要はありません。

まず、ビジネス全体の大まかな仕組みを描いてみましょう。

Step 4 良い点・悪い点、嬉しい点・嫌な点を整理する

作成中の図を見ながら、顧客と提供者の双方の立場から考えてみましょう。

「顧客は、本当に喜んでくれるだろうか」

「サービスを提供する側に、無理はないだろうか」

「実現するために、何が必要なのだろうか」

「想定していない問題はないだろうか」

話し合いの中で発見した課題や疑問点は、図の中に書き加えたり、別の付箋に整理したりしておきましょう。

ここで発見した課題や疑問点は、次のStage 3で市場調査や分析を行う際の重要な材料になります。

Step 5 一枚のビジネスイメージ図にまとめる

ここまで整理した内容を、一枚の図としてまとめます。

顧客、提供価値、商品・サービス、関係者、必要な仕組みなどが、互いにどのようにつながっているのかを確認しましょう。

チームのメンバー全員が図を見ながら、自分たちのビジネスについて説明できるようになれば、Stage 2の重要な目的を達成したことになります。

また、図を作成する過程で発見した課題や、まだ調査できていないことも整理しておきましょう。

Stage 2では、リッチ・ピクチャーで描いた世界を、ビジネスとして検討できる図へと発展させました。

その結果、顧客に提供したい価値や、ビジネスを実現するために必要な仕組みが少しずつ明確になってきたと思います。

しかし、ここで描いたビジネスイメージ図は、まだ仮説の段階です。

「本当に、このサービスを必要としている顧客がいるのだろうか」

「すでに同じような商品やサービスが存在しているのではないだろうか」

「自分たちのアイデアには、どのような新しさや特徴があるのだろうか」

こうした問いについて、実際に調査し、分析する必要があります。

そこで、次のStage 3では、市場、顧客、競合、社会の変化などを調査し、自分たちのビジネスが成立する可能性を検討していきます。

「思い描いたアイデアを図にする」から「調査・分析によって、その可能性を確かめる」へ。

これが、次の学習テーマです。

今回のStage 2では、チームで次の成果物を作成しましょう。

① ビジネスイメージ図(一枚の図)

自分たちの新規ビジネスについて、顧客、提供価値、商品・サービス、関係者、基本的な仕組みを整理した図を作成します。

② 今後の調査・分析で確認したい事項

ビジネスイメージ図を作成する過程で発見した課題や疑問点を整理します。

完成した図について、チームのメンバー全員が自分たちの言葉で説明できるようにしておきましょう。

このビジネスイメージ図が、次のStage 3「市場調査・分析」の出発点になります。

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